初めての富士登山〜小学生の頃の記憶〜

我が家には小学6年生になると、「父と富士山に登りに行く」という謎の伝統がある。
そして、もちろん私もその年の夏に連れられて、初めて富士登山に挑戦した。
もう10年以上前のことになるが、あの日の天候が最悪であったことははっきりと覚えている。

富士吉田口からの登山、始まりは晴天

登ったルートは富士吉田口
登りはじめの頃は天気もよく、馬が歩いていたり、ちょっと臭ったり…。
小学生の私は、それさえも楽しくて、のんきに登っていた。

しかし、だんだんと標高が上がるにつれて、空模様は一変。
頭を少し揺らすと「ズキン」と痛む程度の高山病のような症状も感じていた。

7号目での宿泊、そして嵐の夜

7合目の山小屋で一泊することに。
その頃にはすでに外は大荒れ。
そして深夜、山頂を目指して起きると――外は大雨と暴風

ガイドさんからは「この天候では登頂は難しい」とNGの指示が出る。

しかし、外を見続けていた父が言った。
「少しずつ弱まってきてる。行こう。」

「お子さんいらっしゃいますよね?」とガイドさん。
父は、「はい。大丈夫です」ときっぱり。

その一言で、私たちは嵐の富士山頂を目指すことになった。

山頂で見たもの

山小屋を出た瞬間、体がふわっと浮くような暴風に包まれた。
でも、ここまで来たら登るしかない。
必死に、無心で、登り続けた。

やっとのことで到着した山頂。

しかし——あたりは真っ白
寒くて寒くて、ベンチに横になって父とただ震えていた。

待てど暮らせど、ご来光は見えなかった。
「…下りるか。」

それでも「登った」という事実

景色は何も見えなかった。
でも、私は「富士山に登ったんだ」と胸を張ることができた。

こうして、私の初めての富士登山は幕を下ろした。

そして 〜十数年の時を経て。

・あの時叶わなかった「ご来光」
・あの時感じられなかった「頂の景色」
それらはずっと、心のどこかに引っかかっていた。

そして同じ引っ掛かりを感じていた母と、
再び日本一の頂を目指すことを決めた。

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